「尹錫悦ギフトセット」ばらまいていた…拘束直前、右派団体に

尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の今年1月の拘束前被疑者尋問(令状実質審査)直前に、大統領室が大統領の名前が刻印された時計やハンドクリームなどのギフトセットを、尹前大統領を支持する右派団体に配っていたことが確認された。尹前大統領の1回目の逮捕状執行時に支持団体を「盾」にしようとしていたことを示す大統領室の元行政官のショートメッセージが公開されたのに続き、これらの団体を継続的に管理しようとしていたことを示すものだとみられる。 保守系ユーチューブチャンネル「神(シン)の一手」のシン・ヘシク代表の10日の説明によると、シン代表は今年1月17日にある教会の牧師から、「龍山(ヨンサン)から壁掛け時計、手の洗浄液とハンカチのギフトが来たんですが。壁掛け時計は最大25個くらい配れそうで、洗浄液とハンカチは50セット以上持って来られそうです。お渡ししましょうか?」という内容のショートメッセージが送られてきて、ギフトを受け取った。この牧師はサラン第一教会のチョン・グァンフン牧師ではなく、尹前大統領の支持集会などに参加することでシン代表と関係を結んできたという。 「龍山からギフトが届いた」という1月17日は、2日前に逮捕された尹前大統領に対する令状実質審査の前日で、社会的緊張が最高潮に達していた時だ。尹前大統領に対する拘束令状の発行は、最終的に支持者たちによる西部地裁暴動にまでつながった。 実際にシン代表の事務所に届いたギフトの写真を見ると、壁掛け時計には「大統領尹錫悦」と記されており、ハンドクリームとハンカチには大統領を象徴する鳳凰の文様が印刷してある。シン代表はこれらを集会の舞台上で発言する若者らにギフトとして渡したという。シン代表は「このギフトは私たちだけでなく、当時、複数の尹前大統領の支持団体に送られたと認識している」と語った。 大統領室市民社会首席室のソン・サミョン行政官が官邸周囲の位置まで指定し、支持者を尹前大統領の「盾」として動員しようとしていたことが明らかになったのに続き、今度は「ギフト」まで提供して大統領室が支持団体を管理してきたことが明らかになったわけだ。尹前大統領は今年1月、逮捕状執行と拘束の危機にあって、激高する支持者たちを励ますメッセージを発しつづけ、まかり間違えば大事故につながる恐れのある過激な行為を助長しているという批判を浴びた。 シン・ヘシク代表は「今振り返ってみると、令状審査の直前にギフトを送って支持者を抱き込もうとして動いたようだ」として、「西部地裁の事態において大統領室の関与疑惑も捜査対象にすべきだ」と述べた。 チャン・ジョンウ記者 (お問い合わせ [email protected] )

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