東京都世田谷区で韓国籍の女性が切りつけられて死亡した事件で、殺人容疑で逮捕された男(30)が、事件2日前に「共連れ」の手口で女性が住むマンションのオートロックをすり抜けて、侵入していた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかった。男は女性の交際相手だったが、トラブルになり、警視庁は女性に近づかないよう指導していた。その直後の侵入だったといい、警視庁は強い執着があったとみて経緯を調べている。 国際犯罪対策課によると、男は韓国から8月23日に短期滞在で来日していたパク・ヨンジュン容疑者。9月1日午後1時半ごろ、世田谷区の事務所敷地内で、交際相手のバン・ジウォンさん(40)の首を刃物で切りつけ、殺害したとして、警視庁に逮捕された。 この事件が起こる前の8月29日未明、バンさんが「パク容疑者に別れ話をしたら暴力を振るわれた」と交番に相談。警視庁はパク容疑者に対して、バンさんに近づかないよう指導し、「大阪へ行く」と言ったパク容疑者を東京駅へ送り届けた。