【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁は24日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏の初公判を開いた。韓国大統領経験者の配偶者が被告人として出廷したのは初めて。公判は40分で終了し、金被告は起訴内容を全面的に否認した。 金被告は、2010~12年に輸入車ディーラー「ドイツ・モーターズ」の元会長らと共謀して同社の株価操作に関与し、8億1000万ウォン(約8600万円)相当の不当利益を得た罪については「既に前政権で2度にわたり『嫌疑なし』の決定が下された」とし、株価操作を共謀していないと主張した。 22年の大統領選で政治ブローカーのミョン・テギュン氏から計2億7000万ウォン相当の世論調査を無償で提供された罪についても、ミョン氏が個人的に実施した世論調査の結果を受け取ったに過ぎないとし、尹氏の選挙陣営が多数の世論調査を行っていたため別途に世論調査を実施する理由がないと反論した。 同年の国会議員補欠選で当時与党だった「国民の力」の金映宣(キム・ヨンソン)前議員が党公認候補に選ばれるよう尹氏と共に影響力を行使した罪についても、「公認候補選びに介入した事実はない」と述べた。 同年4~7月に「コンジン法師」と呼ばれる呪術師のチョン・ソンベ氏を通じて世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部からダイヤモンドのネックレスなど計8000万ウォン相当の金品を受け取った罪についても否定した。 裁判所は、今月26日に公判準備手続きを開き、来月15日から毎週水曜と金曜に公判を開くとして、10月に証人尋問を行い、12月末までに証拠調査を終える方針を示した。 金被告を巡る不正疑惑を捜査する特別検察官チームは先月12日、同被告を資本市場法違反や政治資金法違反、あっせん収賄などの容疑で逮捕し、同月29日に起訴した。