東京都町田市中町のマンションで住人のパート秋江千津子さん(76)が刺殺された事件で、職業不詳桑野浩太容疑者(40)が「(秋江さんの)両手が荷物でふさがっていたので抵抗されないと思った」という趣旨の供述をしていることが1日、捜査関係者への取材で分かった。 事件を目撃した家族が「(同容疑者は)馬乗りになり、刺し続けていた」と証言していることも判明。警視庁町田署は、同容疑者が自身より力の弱い相手を狙い、執拗(しつよう)に襲ったとみて調べている。 捜査関係者などによると、秋江さんはスーパーでの買い物を終え、荷物を持って帰宅したところを襲われた。同容疑者は「誰でもいいから殺そうと思った。襲いやすそうな人を探して歩いていた」などと供述。秋江さんを狙ったことについて「両手に荷物を持っていたため、抵抗されず殺せると思った」という趣旨の説明をしているという。 防犯カメラには、同容疑者が秋江さんの後を追ってマンションの外階段に向かう様子が映っていた。外階段の1~2階で襲撃したとみられ、付近には多数の血痕が残されていた。秋江さんが倒れた後も馬乗りになって刺し続けたとみられ、遺体には上半身を中心に10カ所以上の刺し傷や切り傷があった。 事件は9月30日午後7時10分ごろ発生。同居する家族が叫び声を聞き外に出たところ、秋江さんが外階段付近であおむけに倒れ、刺されているのを目撃し通報した。