企業秘密の「金型データ」を不正に持ち出したとして、兵庫県姫路市にある東芝グループ元社員の男ら3人が逮捕されました。 警察は中国企業にデータが流出したとみて捜査しています。 不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたのは、兵庫県姫路市の無職・浅田賢一容疑者(57)、中国籍のトウ・シュウユ容疑者(47)ら3人です。 警察によりますと、浅田容疑者は、2022年12月、当時勤務していた姫路東芝電子部品で、企業秘密の金型図面のデータ5個をコピーしてトウ容疑者が使用する会社のアドレスにメール送信、不正に持ち出すなどした疑いが持たれています。 持ち出された疑いがあるのは、プリンターやロボット掃除機などに使われる「フォトマイクロセンサー」の部品に関する金型図面のデータ。 「姫路東芝」の調査で浅田容疑者が持ち出したことが判明したといい、同社は浅田容疑者を懲戒解雇して警察に相談していました。 警察は捜査で、データが最終的に中国企業に流出したことを確認したということです。また浅田容疑者が持ち出したデータは約2000件あったとみられます。 トウ容疑者ら2人は、浅田容疑者の妻が代表を務める金型コンサルティング会社で取締役を務めていたということです。警察は3人の認否を明らかにしていません。