【10月05日 KOREA WAVE】ソウル市中浪区で、歩行に不自由のある高齢男性が無断横断中にバイクと衝突し死亡する事故が発生した。バイクを運転していた男性は「前方の視界が悪くて避けられなかった」と訴えているが、映像を見た市民からは厳しい批判が相次いでいる。 ハン・ムンチョル弁護士のYouTubeチャンネル「ハン・ムンチョルTV」に9月30日、事故当時の防犯カメラ映像が公開された。映像には、杖を突いた高齢男性が往復2車線の道路を横断している姿が映っている。その後、直進してきたバイクが速度を落とさず走行し、高齢男性をはねた。被害者は90歳近くで、事故から3日後に死亡した。 バイク運転者の男性は「高齢者は周囲を全く確認せず、車両の来る方向を一度も見なかった」と主張した。さらに「遺族はオートバイ保険で民事合意金8000万ウォン以上を受け取ったが、刑事合意金の支払いが遅れれば厳罰を求めると嘆願書を出すと言っている」と訴えた。 しかし、この男性が加入していた運転者保険は二輪車を対象外としており、刑事合意金の補償は出ない状態だという。「合意金を払えなければ逮捕されるかもしれない。信号無視もスピード違反もしていないのに処罰されるのは本当に納得できない」と語った。 これに対し、ハン弁護士は「オートバイを利用する場合は加入時に告知すれば罰金や弁護士費用は補償されるが、刑事合意金は別のライダー保険に加入する必要がある」と説明。そのうえで「映像を見る限りバイクは無断横断者を認識できたはずで、過失割合は横断者20〜30%、バイク70〜80%程度とみられる」と述べた。また「刑事合意が成立しなければ懲役1年程度の実刑が下される可能性があり、合意できない場合は2000万〜3000万ウォンの供託が必要だ」と助言した。 一方、映像を見た視聴者からは「前方不注意だ」「あの状況で見えなかったという言い訳は通じない」「高齢者は遠くから歩いていた。完全にバイク側の過失だ」といった批判の声が殺到した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News