日本サッカー協会(JFA)が7日に影山雅永技術委員長(58)を電撃解任した騒動が波紋を広げている。 影山氏はチリで開催中のU―20W杯視察へ向かう際に搭乗したパリ行きの機内で、児童ポルノ画像を閲覧したとしてフランスのシャルル・ドゴール空港到着時に逮捕された。「パリジャン」など現地メディアによると、すでに裁判も行われ、執行猶予付き禁錮1年6月と罰金5000ユーロ(約88万円)の判決を受けた。 同紙は発覚時の様子について「客室乗務員は、彼がタブレット端末で〝10歳くらいの少女〟の画像を閲覧していたことに驚いた」と報道。また、審理で影山氏が「これはアートなんです」「これらの画像は好奇心から、そして芸術的な意味でAI(人工知能)によって生成されたものだ」などと主張した様子を伝えている。 だが、裁判所は「これらの画像がAIによって生成されたか否かにかかわらず、児童ポルノの禁止された表現に該当すること、そして被告人が実在の未成年者に関するコンテンツを検索していた」として有罪判決を下した。 そして、裁判所が影山氏の主張を一切認めなかった背景も明らかになってきた。 パリジャン紙やフランスメディア「20ミヌイット」は、影山氏の児童ポルノ画像の視聴履歴が1621枚にも上ったと報道。同メディアは「日本では法的な曖昧さがある…しかしフランスではそうではない。彼には1621件のデータがあり、閲覧する画像だけでなく、自ら作成した画像も…」などと指摘している。 影山氏に対しては禁錮刑や罰金のほか、フランス領土への10年間の入国禁止、10年間の未成年者に関わるあらゆる活動の禁止、性犯罪加害者リストへの登録も命じられた。こうした厳罰の背景には〝常習性〟もあったのだろうか。