反移民政党の党首を射殺すると脅迫、不法入国者の男に有罪判決 英

【AFP=時事】小型ボートで英国に不法入国したアフガニスタン出身の男が中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」動画で反移民を掲げる右派政党「リフォームUK」を率いるナイジェル・ファラージ党首を射殺すると脅迫したとして起訴された事件で、ロンドンのサザーク刑事法院は10日、男に有罪判決を言い渡した。 英国民は記録的な数の不法移民の流入に不満を募らせており、ファラージ氏率いるリフォームUKは急激に支持を伸ばし、世論調査の支持率で首位となっている。 ファヤズ・カーン被告(26)は、2024年10月にファラージ氏を射殺すると脅迫した。 カーン被告は、2019年から北欧スウェーデンに居住し、ソーシャルメディアで多くのフォロワーを抱えていた。 小型ボートでのフランスから英国に密入国する様子を「ライブ配信」し、10月31日に英国に到着したところを逮捕された。 昨年10月上旬、ファラージ氏はカーン被告の動画を批判するユーチューブ動画を投稿し、「素性が知れない兵役年齢の若い男性が続々とわが国にやって来ている」と非難した。 これに対しカーン被告は動画で、英国に行って「あなたの姉妹と結婚する。私についてこれ以上話すな。動画を削除しろ」と述べた。 カーン被告はその後、指で銃を撃つポーズを取って「英国に行ってこうしてやる。バン、バン、バン」と言ったという。 ピーター・ラトリフ検事は陪審に対し、カーン被告は「バン、バン、バン」と言いながら、カメラに頭突きをしていたと述べた。 同検事はまた、カーン被告の顔にある自動小銃AK47のタトゥーを指し、被告が「本気」だということを強調した。 ファラージ氏は法廷で、動画は「非常にぞっとする」ものだったと述べた。 「(カーン被告が)銃に親しみ、愛していることを考えると、本当に心配だった」と語り、「あなたの姉妹と結婚する」というコメントについて「極めて女性蔑視的だ」と付け加えた。 カーン被告は後にTikTokに投稿したスクリーンショットで、ファラージ氏に対する脅迫に関するニュース記事の画像の上に「私は本気で言っている」というキャプションを添えていた。 カーン被告の有罪判決を受け、ファラージ氏はX(旧ツイッター)に、「彼がスウェーデンに追放されることを願うばかりだ」「私が最も恐れていたのは、彼が近い将来、街を自由に歩き回ることだった」と述べた。 カーン被告の量刑は、来週言い渡される。【翻訳編集】 AFPBB News

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