埼玉県鶴ケ島市の有料老人ホーム「若葉ナーシングホーム」で入居者2人が死亡し、このうち1人に対する殺人容疑で元職員の木村斗哉(とうや)容疑者(22)が逮捕された事件で、埼玉県警は16日、殺害された小林登志子さん(89)の死因が窒息死と推定されるとの司法解剖結果を明らかにした。 県警によると、首の傷の状態などから、小林さんは首を絞められ窒息したとみられる。上半身には刃物によるとみられる傷が複数あったことも判明している。 この事件では他に、入居者の上井アキ子さん(89)も施設内で血を流して倒れており、死亡した。捜査関係者によると、木村容疑者は上井さんを殺害したこともほのめかし、「2人に恨みはなかった」との趣旨の供述をしているという。 木村容疑者は2023年5月から介護職としてこの施設で勤務し、昨年7月に退職。小林さんと上井さんは当時から入居していたという。 木村容疑者は、4ケタの暗証番号を使って電子ロックを解錠し侵入したとも供述。事件当時、施設内に約1時間とどまっていたとみられるという。 県警は16日、木村容疑者をさいたま地検に送検した。(恒川隼、本田隼人)