大阪府警の元警察官が「受け子」、京都府警が詐欺未遂容疑で逮捕

警察官になりすましてキャッシュカードをだまし取ろうとしたとして、京都府警が大阪府警の元警察官の男性を詐欺未遂容疑で逮捕していたことが分かった。特殊詐欺事件の「受け子」とみられる。逮捕は6日付。 逮捕されたのは、住居不定の鉄筋工、川瀬豪仁容疑者(40)。 逮捕容疑は、共謀して9月30日、京都市伏見区に住む無職の男性(76)に「口座から預金が不正に引き出されている」などと電話。男性宅で警察手帳に似た画像をスマートフォンで見せて「キャッシュカードが使えないようにはさみで切れ込みを入れる」などと話し、カード5枚をだまし取ろうとしたとされる。認否について「考えてから話す」としている。 京都府警伏見署によると、川瀬容疑者がカードの磁気部分ではないところに切れ込みを入れたことを不審に思った男性が同日、110番して発覚。調べに対して元警察官であることを明かした。 照会すると、大阪府警での勤務が確認された。所有していたスマホには、本物の警察手帳に似た川瀬容疑者の顔写真付きの警察手帳の画像が残っていたという。 京都府警の特殊詐欺対策室によると、9月末時点での府内における特殊詐欺の被害額は約16億4300万円。うち警察官を語る被害額は約14億5287万円(前年同期比約8億8745万円増)で、今年に入り急増している。 手口で多いのが捜査名目の詐欺で、「捜査対象になっている」「身の潔白を示すために財産を渡すように」などと持ちかけるケースが多い。同室は通常の警察活動ではあり得ない行為とし、「不審に思ったら署に電話して警察官が在籍しているか確認してほしい」と注意喚起している。【水谷怜央那】

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