山東京伝も処された、江戸の刑罰「手鎖」とは?|江戸の名誉刑【日本史ことば解説】

大河ドラマや時代劇を観ていると、現代では使うことなどない言葉が多く出てきます。その言葉の意味を正しく理解していなくとも、場面展開から大方の意味はわかるので、それなりに面白くは観られるでしょう。 しかし、セリフの中に出てくる歴史用語をわかったつもりで観るのと、深く理解して鑑賞するのとでは、その番組の面白さは格段に違ってくるのではないでしょうか? 【日本史ことば解説】では、「時代劇をもっと面白く」をテーマに、大河ドラマや時代劇に登場する様々な言葉を取り上げ、具体的な例とともに解説して参ります。時代劇鑑賞のお供としていただけたら幸いです。 さて、今回は「手鎖」(てじょう)をご紹介します。 江戸時代には、現代の懲役や罰金とは異なる、刑罰制度が存在しました。その中の一つが「手鎖」です。庶民に科される軽微な刑罰でありながら、恥辱と不自由をともなうこの処分は、江戸社会における秩序維持の象徴でもありました。 大河ドラマ『べらぼう』にも登場するこの言葉を通して、当時の刑罰観や社会背景をひも解いていきましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする