静岡県警は30、31の両日、特殊詐欺2グループの捜査で静岡市清水区と横浜市中区の指定暴力団山口組2次団体事務所に家宅捜索に入った。2グループの事件ではこれまでに計7人を逮捕し、県内で約1400万円の被害が確認された。県警は被害金の一部が暴力団組織に渡っているとみて詐欺グループの実態解明や中核人物の摘発に本腰を入れる。関係者への取材で分かった。 県警は30日、静岡市駿河区の80代男性から現金200万円をだまし取った詐欺の疑いで男(36)ら2人を逮捕した事件に絡んで同市清水区の清水一家事務所を捜索。31日には、詐欺被害者のキャッシュカードで現金280万円を払い出した窃盗容疑で男(27)を逮捕した事件に関して、横浜市中区の山口組益田組事務所に捜索に入った。 関係者によると、両事件にはそれぞれ別の詐欺グループが関わり、少なくとも県内で7件の詐欺事件に関与しているとみられる。県警は匿名・流動型犯罪グループ(匿流)や暴力団組織が背後にいるとみて被害金の流れを調べる。