1日未明、米軍の憲兵隊が那覇市で初めて単独パトロールを実施しました。米兵などが起こすトラブル防止に期待する声がある一方で、日本に警察権がある市街地の治安対策に米軍が直接乗り出す姿勢には懸念も広がっています。 比嘉大智記者(1日): 「午前1時過ぎの那覇市松山です。多くの人でにぎわう繁華街で軍服を着た憲兵隊がパトロールを開始しました」 米軍の憲兵隊は1日、午前1時から午前5時すぎまでの間、那覇市松山の繁華街や国際通りで、日本側と連携しない「単独パトロール」を行いました。 憲兵隊が那覇市で単独パトロールを実施するのは初めてで、この日は軍の幹部も参加。大きなトラブルはありませんでしたが、周辺の飲食店やその利用客からは賛否両論が聞かれました。 従業員: 「パトロール回ってくれることによって治安が良くなっているのかなという面は感じてます」 通行人: 「大通りを巡回してます。だけど何かあるなら細い道とか」「だから、ここだけ歩いているなら、やってますアピール」 この日は同じ時間帯に嘉手納基地に近い沖縄市のゲート通りでもパトロールがありましたが、こちらは憲兵隊に加え県警や地元自治会など合わせて30人あまりが参加する「日米合同」で実施されました。 日米合同でのパトロールは、去年米軍関係者による女性暴行事件が相次いで発覚したことを受けて始まったもので、米軍は事件・事故抑止の観点から軍単独でのパトロールも引き続き実施したい考えです。 一方で基地の外で逮捕権を行使する事態が常態化しないか、懸念する声もあがっています。