ホストクラブの客に、支払いのために売春を要求したとして、福岡県警は6日、福岡市博多区のホストクラブ従業員、小川凌容疑者(20)を風営法違反(禁止行為)の疑いで逮捕し、発表した。「ホストの地位を上げたいと思った」と話し、容疑を認めているという。 中央署によると、逮捕容疑は8月21日、大分県宇佐市の無職の女性客(30)に対し「大好き」などと誘惑し、店の飲食代支払いのために売春を要求したというもの。 女性は複数のマッチングアプリを使って1回5千~2万円で数十人と売春し、ほぼ全額を容疑者の店で使っていたという。 容疑者からはSNSを通じて「(売春相手と)いっぱい連絡を取りなさい」などと指示を受けていたという。 署によると女性は8月ごろに自宅を離れ、福岡市内のホテルや公園で寝泊まりをしながら20回以上にわたり来店。容疑者を指名して計60万円以上を支払っていた。 9月上旬、女性が容疑者から暴力を受けたと友人に相談し、県警が女性を保護して今回の容疑が発覚した。容疑者は10月、この女性に対する傷害容疑で逮捕され、強盗容疑でも再逮捕されている。 風営法が6月に改正され、威迫や誘惑をして、店の料金支払いのために売春や性風俗店勤務を要求することなどが禁止された。適用されるのは福岡県内で初めてという。(根元紀理子)