9月に神戸空港で任務に就いたばかりの麻薬探知犬「ハードル号」が、海外から持ち込まれた手荷物に入っていた有害物質に気付くお手柄を上げた。神戸税関は7日、密輸しようとした米国籍の男(26)を関税法違反(禁制品輸入未遂)で告発した。 ハードル号は2歳のラブラドルレトリバー。鋭い嗅覚を生かして早くも成果を挙げ、神戸税関は「短期間で成果を出すのは珍しいこと」とたたえた。 10月10日午前、男は台湾から神戸空港に到着。荷物検査場で巡回していたハードル号は男のスーツケース内に反応し、座り込んだ。職員が確認すると、有害物質「デルタ9テトラヒドロカンナビノール(THC)」を含む液体1・37グラムが入った器具が見つかった。 神戸税関によると、男は「米国で入手した」という趣旨の説明をしており、観光目的で来日していたとみられる。 兵庫県警は、男が神戸空港に到着した10月10日、麻薬取締法違反容疑で逮捕。神戸地検が同月27日、男を麻薬取締法違反罪で起訴した。