外国人問題も争点の葛飾区議選で罵声の応酬 河合悠祐氏らの応援にカウンター「差別主義」

9日投開票された東京都葛飾区議選(定数40)はトップ当選した参政党の菅野勇人氏(29)をはじめ、外国人問題を争点化した候補者も相次いだ。「カウンター」と呼ばれる人々も「アホカス差別野郎」「差別主義者」と書かれたビラを手に集結。非難の応酬が展開された。 ■「差別を訴えているのではない」 「決して差別を訴えているのではない。トラブルを起こしている方が実際いる。ルールを守る外国人を守るためにも声をあげていく」 8日午後、JR新小岩駅北口(同区)。無所属の丸吉孝文氏(41)陣営は演説会に先駆け、こうアナウンスしていた。丸吉氏は、元迷惑系ユーチューバーで奈良市議のへずまりゅう氏の元秘書だという。 周囲には日の丸を持った若い女性ら支援者のほか、「滅べ」「ミーハー差別集団」「多民族都市東京」と書かれたプラカードを持ったカウンターも多数集まっていた。外国人問題を取り上げる河合悠祐・埼玉県戸田市議の応援演説が予定されたためとみられる。 河合氏がマイクを握った瞬間、カウンターは「はい、負けー」と絶叫。河合氏は「左翼団体。相変わらずうるさい」と応酬した。 そのうえで、「左派は『人手不足だから外国人を増やすべき』という。日本人のアイデンティティーを保つ観点で考えてほしい。中国人が仮に1億人入れば、日本じゃない。それに近づいている」と声を張り上げた。 ■近隣住民の訴えで、外国人問題へ 河合氏は、過去に、顔にペイントを施した「ジョーカー」の装いで各種選挙に立候補し政見放送で絶叫するといった奇抜なスタイルで知られた。 令和4年の同県草加市議選に出馬し、中国人による生活トラブルを問題視する声が住民から寄せられ、外国人問題に取り組み始めたという。今年1月の戸田市議選でトップ当選した。 カウンターが「帰れー」「社会的に成功してから言ってください」などと叫ぶと、河合氏は「妨害している多くの人が朝鮮人。おかしいと思うのはあなたたち在日の人だけ」など、根拠が明確ではない発言も漏らし始める。 演説会後、歩く河合氏の周囲はカウンターやユーチューブ配信者、警察官で団子状態に。記者団の一部が巻き込まれると、丸吉氏の陣営のスタッフだけが気遣う場面もあった。

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