浜松西署と静岡県警捜査1課は18日までに、浜松市中央区篠原町の無職の男性=当時(75)=の遺体を同市浜名区内に遺棄したなどとして死体遺棄などの疑いで、無職の長男(27)=同市中央区雄踏町宇布見=ら6人を逮捕した。同署などは、長男らが男性の殺害に関与した可能性を視野に捜査を進める。 死体遺棄容疑で逮捕されたのは長男のほか、長男の妻でフィリピン国籍の無職の女(29)=愛知県一宮市東五城大平裏=、ブラジル国籍、自称露天商の男(42)=埼玉県幸手市千塚=、同国籍、無職の女(40)=埼玉県ふじみ野市新駒林3丁目=、解体工の少年(17)=埼玉県=の4容疑者。5人の逮捕容疑は共謀して8月12日ごろ、男性の遺体を浜松市浜名区内の屋外に遺棄した疑い。 同署などはほかに、男性宅を同月12~16日ごろ放火しようとしたとして非現住建造物等放火未遂の疑いでフィリピン国籍、工員の男(31)=同区根堅=を逮捕した。いずれの認否も明らかにしていない。 男性は4月と7月の2回、自分の金融機関口座から身に覚えのない現金の引き出しがあったと同署に届けた。署員が7月31日、男性の長男の犯行の可能性が高いと男性に伝え、裏付け捜査を進めていたところ、別の親族が8月16日、男性と連絡が取れないと最寄りの交番に届けた。署員が男性宅を調べ、屋内の一部に燃えた跡を確認した。 同署などは、不正に入手した男性名義のキャッシュカードで5~6月、複数回にわたり現金約75万円を引き出した窃盗の疑いで9月3日に男性の長男を逮捕。10月28日に男性の遺体を発見し、11月11~12日に死体遺棄の疑いで長男を再逮捕、共犯として4人を逮捕した。県警は男性の死因を不詳とし、外傷の有無を明らかにしていない。6容疑者の関係性や事件の経緯を引き続き調べる。