「自傷する人は“かまってちゃん”だと…」世界で唯一の“リストカット傷あと特化クリニック”を開いた男性医師(50)が自らの偏見に気づいた瞬間

世界で唯一の“リストカットの傷あと特化クリニック”を開いた形成外科医の村松英之さん(50)。研修医時代には自傷する人への「偏見」を抱えていたが、開業後にその考えが180度変わったという。 研修医時代、夜間の救急外来に来る自傷患者に対し、村松さんは違和感を抱いていた。深く腕を切って運ばれてきても、本人はスッキリとした表情をしていることが多かったのだ。 「普通、ケガをした患者さんはショックを受けたり泣いたりするのに、僕が見た自傷患者さんにはそういう様子がまったくない」。 さらに入院をすすめると抵抗されたり、高圧的な態度を目の当たりにしたりして、「自傷する人は“かまってちゃん”だろう」と思っていたという。 しかし2017年に開業し、半年ほど経つとリストカットの傷あとに悩む患者が増えてきた。多くの患者を診察する中で、自分の偏見が全くの間違いであったことに気づいたという。クリニックを訪れるのは研修医時代のイメージとはまったく違い礼儀正しく、真摯に治療と向き合う人ばかり。そこから自傷について本格的に勉強を始めた。

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