島根県教育委員会は、児童と生徒に対して他者からの疑念を抱く不適切な行為をしたとして、県西部の小学校教諭を28日付けで減給の懲戒処分としました。 減給10分の1、1か月の懲戒処分を受けたのは、島根県西部の小学校に勤務する49歳の男性教諭です。 男性教諭は、2021年頃から今年3月頃までの間、家族ぐるみで親交があった家庭の児童と生徒のきょうだいに対して、LINEの連絡先を交換して私的なやりとりをしたり、教諭の自家用車に乗せたり、教諭の自宅で食事や学習指導をしていたとのことです。 児童と生徒および保護者からは「不適切である」との訴えはなかったものの、第三者からの情報提供により明らかになりました。 島根県教育委員会は、教職員の児童や生徒への接し方として、管理職の許可を得ずにSNSなどで私的な連絡をおこなうことや、やむを得ない場合を除き自家用車に乗せるなどの行為を禁止していて、男性教諭の行動がこうした禁止事項に当たり、他者から見て性暴力やセクハラにつながる疑念を抱かせる不適切な行為であるとして、男性教諭に処分を下しました。 男性教諭は「保護者からの依頼で児童や生徒とLINEを交換した」「保護者から『子供を送迎できない』などの理由で児童や生徒を車に乗せた」と話していて、自分から申し出ていないことや保護者も認識していることから、一連の行為が禁止事項に当たらないと考えていたということです。 島根県教育委員会では、再発防止に向けて、各学校や市町村教育委員会に今回の事案をふまえた服務規律の徹底について文書通知を行うことや、研修などを通じて周知をはかるとしています。 28日はこのほかに、大麻使用で今月逮捕起訴された松江市の小学校教諭の免職処分も発表されていて、今年度の島根県の教職員の懲戒処分は合わせて7件となり、この10年で最多となりました。