香港火災の死者151人に、30人が行方不明 高齢者や外国人家事労働者が犠牲に

香港(CNN) 香港の高層集合住宅で起きた火災について市当局は1日、死者の数が151人に増え、少なくとも30人が依然として行方不明になっていることを明らかにした。現場では懸命の捜索活動が続けられているが、一部の犠牲者の遺体は収容できない可能性があるとしている。 今回の火災では4000人あまりが住む高層集合住宅7棟が焼けた。火災発生当時は修繕工事が行われていた。 捜索救助活動を指揮する香港警察の幹部は1日午後の記者会見で、「遺体の一部は灰になっており、行方不明者全員の発見ができない可能性は捨てきれない」と涙をこらえながら語った。 当局によると、今回の火災をめぐる逮捕者は14人となり、今後さらに増える見通し。当局は建設会社が耐火性のない資材を調達して使用したとみている。 逮捕されたのは建設作業に関係したコンサルタントや請負業者、下請け業者がほとんどで、14人のうち13人は過失致死の容疑で取り調べを受けている。 棟内では火災が11月28日に鎮火して以来、被災者の身元確認を専門とする捜査員推定600人が各戸を回って捜索を続けている。 警察が公開した写真には、防護服姿の捜索隊員が焼け焦げた部屋の中で灰になった家財道具をかき分けながら慎重に捜索を行う様子が写っている。 遺体は建物の廊下や室内、階段、屋上でも見つかっているという。 1日夜までに5棟の捜索は完了したが、残る2棟の中には捜索のための立ち入りが構造的に危険な部屋があるという。 死者は高齢の住民や住み込みで働いていた外国人家事労働者、建設作業員などが多く、現場に出動した消防士1人も犠牲になった。 領事館によると、家事労働者のうち9人はインドネシア、1人はフィリピンの出身だった。

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