介助を担当する高齢者からキャッシュカードなどをだまし取ったとされる事件で、詐取したカードを使い現金180万円を引き出したとして、京都府警捜査2課と下鴨署は4日、窃盗の疑いで、認知症高齢者らを支援する京都市左京区の一般社団法人「つなぎ」理事で府警元警察官の男(62)=左京区=と、保険外交員の女(55)=西京区=を再逮捕した。 再逮捕容疑は共謀し、3月10〜28日、法人を利用していた左京区の女性(97)のキャッシュカードなどを用いて、左京区の金融機関など5カ所に設置されたATM(現金自動預払機)で6回にわたり、現金計180万円を引き出した疑い。2人は容疑を否認し、元警察官の男は「私は窃盗はしていません」と供述しているという。 法人は、道に迷って警察に保護された認知症高齢者らを家族に代わって迎えに行くサービスなどを提供しており、女性は法人の利用者だった。生活全般の支援を受け、元警察官の男が介助を担当していたという。 両容疑者は3月7日、女性に「通帳のお金をまとめた方が便利だからやってあげる」などとうそを言い、女性の通帳やキャッシュカードを詐取した詐欺の疑いで先月、府警に逮捕されていた。