【記者解説】1都3県「闇バイト強盗事件」指示役を逮捕 合同捜査本部 背景に「トクリュウ」=匿名流動型犯罪グループならではの弱点

去年、首都圏で相次いだ「闇バイト」による連続強盗事件。一連の事件発生から1年3か月あまり。指示役とみられる4人の逮捕に至った背景には、「トクリュウ」ならではの弱点がありました。警視庁クラブから報告です。 合同捜査本部の会見では、捜査で集めた証拠について、「指紋やDNAが合致するなど明確なものはなかった。単体では決め手にならないが、小さな点が集まると全体像が出てくる。点を集めるのに非常に時間がかかった」と説明し、捜査が長期化した理由を明かしました。 今回、立件できた背景に「トクリュウの弱点」が挙げられます。ある捜査幹部は「『トクリュウ』の特性も逮捕の大きな後押しとなった。指示役と実行役は事件をきっかけにつながった関係で、その関係は希薄だ」としたうえで、「お互いを守ったり、庇ったりすることが少ない」と話しました。一方、すでに各事件で逮捕された実行役は、通信アプリのやり取りを供述している例が多いといいます。 実行役として逮捕されたある男は「事件の最中、自分に指示をしていたアカウント名が次々に変わっていた」と供述していたということです。 合同捜査本部が指示役らの携帯電話を解析すると、供述の通りにアカウント名が変遷した形跡があり、指示役が強盗に関与したという裏付けになったということです。 合同捜査本部は、今回逮捕された4人の指示役が一連の18事件に関与したとみて調べる方針です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする