石川県警は17日、金沢市と野々市市の20〜40代の男女3人が警察官などをかたる特殊詐欺(オレオレ詐欺)の被害に遭ったと発表した。野々市市の40代女性は「クレジットカードが不正に使用されている」などとうその電話で交流サイト(SNS)に誘導され、現金約1700万円をだまし取られた。県警は、警察官が電話などで犯罪捜査の話をすることはないと注意を呼び掛けている。 白山署によると、野々市市の女性の携帯電話に10月24日、「クレジットカードが不正に使用されている。被害届を提出するか」と連絡があった。その後、ビデオ通話などで北海道警の警察官を名乗る男から「身の潔白を示すため、お金を調べる必要がある」「国家機密であることから秘密を漏らせば家族を殺される」などと言われ、3回にわたって現金計約1700万円を、指定された口座にインターネットバンキングで振り込んだ。 金沢市の20代男性の携帯電話には11月15日、通信事業者の職員や大阪府警の警察官をかたる男から「あなたの口座が外国人に売られた。実況見分を行うために240万円を負担してほしい。実況見分をしないと留置場に入ることになる」などと連絡があった。男性は指示に従い、2回にわたって暗号資産約140万円を送金した。 別の金沢市の20代男性の携帯電話には11月24日、大阪府警の女や警視庁の男を装う人物から「キャッシュカードが不正利用されている」などと連絡があった。疑いを晴らす名目で現金を要求され、85万円を詐取された。警察手帳や逮捕状のようなものを見せられ、信じてしまったという。