イラン「攻撃されれば米軍基地など反撃」 デモ拡大、参加者490人死亡 イスラエルは厳戒

【カイロ=佐藤貴生、ワシントン=大内清】イラン各地で続く大規模な反政府デモで、在米のイラン人権団体「HRANA」は11日、デモ参加者の死者が490人になったと明らかにした。治安部隊のメンバーも48人が死亡し、逮捕者は1万人を超えた。ロイター通信が伝えた。 トランプ米政権は11日までに、軍事力行使を含むイランへの介入策の検討に入った。複数の米メディアが報じた。トランプ大統領は軍事オプションのほか、軍や民間施設へのサイバー攻撃、制裁強化などについて説明を受けているという。 一方でトランプ氏は、イランの指導層が交渉したいと連絡してきたと説明し、話し合いの可能性も排除しなかった。 トランプ氏は11日、記者団に対し、米軍が「非常に強力な対応を検討している」と述べた上で、イランが報復すれば「かつてないレベルで打撃を与える」と警告した。イランのガリバフ国会議長は11日、攻撃されれば「イスラエルと米軍の基地や艦船が標的になる」と強調した。 イランは8日からインターネットを遮断して情報の拡散防止に乗り出しているが、SNSには首都テヘランで夜間に多数の市民がデモに集結した状況や、北東部の都市マシャドで建物などが放火され燃え上がる様子を捉えた動画が投稿された。 昨年6月、米軍とともにイランの核施設を空爆したイスラエルの政府当局者は、米国が介入する事態を想定し、厳戒態勢を敷いたと述べた。同国のネタニヤフ首相は今月11日、イラン国内の動向を注視しているとし、「人々が圧政のくびきから解放されるよう望んでいる」と述べた。 国連のグテレス事務総長は「表現の自由や平和的な集会の自由は尊重され、保護されなくてはならない」とX(旧ツイッター)に投稿し、イラン指導部に自制を求めるなど、国際社会の懸念も強まりつつある。

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