「死体の処理を」深夜の校庭に静かに響く声…血まみれの親友は「私、逮捕される…」と震え、少女たちの人生が狂い始める【作者に聞く】

深夜の校庭で主人公が目にしたのは、血にまみれた親友・杏美の手だった。状況を理解するより早く、主人公は救急車を呼ぼうとする。しかし杏美は必死にすがりつき、「だめ…そんなことしたら、私、逮捕される…!!」と泣き崩れる。その言葉に主人公は立ち尽くし、やがて震える指で電話をかけた。「助けてくれませんか」。静かな声に続いたのは、「死体の処理を…」という、取り返しのつかない一言だった。 ■過去の記憶が物語を引きずり出す 「犯人を予想する漫画『仮門』」は、10年前に起きた幼女失踪事件の真相を、読者とともに追っていくミステリー作品。SNSで連載され、第7話では、これまで断片的に示されてきた主人公の暗い過去が、ついに輪郭を持って描かれた——。 ■フラッシュバックの正体は!? 第7話で描かれるのは、主人公の脳裏に何度もよみがえってきた“あの夜”の真相だ。予期せぬ妊娠、誰にも相談できないまま迎えた孤立出産、そして責任を問われることなく姿を消した父親。一方で杏美は、「捕まるのは私だけ…」と怯え続けている。この過去は幼女失踪事件とどう関わっているのか…? 無関係とは思えないエピソード展開が続いていくのだ。 ■「親友、そして共犯」という関係が生まれた 本作を手がける鳩ヶ森さん(@hatogamori)は、「麻衣と杏美は単なる高校時代からの親友ではなく、共犯者でもあったというのが今回見ていただきたい根幹の部分でした」と語る。女性がひとりで出産し逮捕されるというニュースが続いた時期に、「もしその場に、もうひとり女性がいたらどうなるだろう」と考えたことが、このエピソードの出発点だったという。その結果、麻衣と杏美は単なる親友を超えて“共犯者”という存在になっていった。 ■それは犯罪ではなく、祈りだった 作中で2人は赤ちゃんの遺体を処理するという選択をする。しかしそれは単純な犯罪の共犯関係ではない。子宮を持つ性としての連帯や同情、「これでいつもの日常に戻れるはずだ」という愚かな祈りが重なり合った結果だった。鳩ヶ森さんは、その歪で切実な関係性を、女の友情の一側面として描きたかったという。 ■生配信で語られる、杏美の本音 過去の秘密を“動画配信サイトでの生ライブ”という形で語らせた点も印象的だ。配信中の杏美は、どこか不穏な言動を繰り返すが、その理由は次回第8話で明かされる。つらい経験を経た彼女が「子ども」という存在に抱く複雑な感情が、今後の展開に大きく関わっていく。 ■タイムカプセルが沈黙を暴いていく物語 物語序盤には、主人公の娘が失踪する直前に埋めたとされるタイムカプセルの缶が登場する。主人公はその缶に見覚えがなく、誰から渡されたのかも思い出せない。しかし、その場にいた杏美は“何も言わなかった”。第7話では、その缶を手にする杏美の姿が描かれ、彼女自身の口から強い執着と後悔が語られる。 幼女失踪事件、衝撃的な過去、そして散りばめられた伏線——。物語はこれから回収フェーズに入り、やがて解決編へと進んでいくという。裏テーマとして据えられた“愛情”が、どのような形で浮かび上がるのかにも注目したい。 取材協力:鳩ヶ森(@hatogamori) ※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

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