「ゾンビたばこ」と呼ばれる違法薬物「エトミデート」をタイからの航空機で関西国際空港に密輸したとして、大阪税関関西空港税関支署と関西空港署は20日、タイ国籍のトゥーラー・ガンワラ容疑者(31)を医薬品医療機器法違反(営利目的共同輸入)容疑で逮捕したと発表した。カートリッジ1002本に入っていたエトミデート計約500グラムを押収した。関空署によると、府内での摘発は初めてという。 エトミデートは過剰摂取により幻覚や全身けいれんの症状を起こし、死に至ることもあるとされる。カートリッジに詰めて加熱し、電子たばこで手軽に吸引できることから若者らの乱用が問題となっている。厚生労働省は2025年5月、医療目的外の製造や所持を禁じる指定薬物に追加した。 逮捕容疑は25年11月5日、タイ・バンコク発の航空機で関空に到着し、手荷物に隠して密輸したとしている。関空署は認否を明らかにしていない。 関空税関によると、密輸されたエトミデートを税関が押収するのは全国で3例目。カートリッジは1本約2万円で取引されたケースがあるという。 関空税関の調べでは、関空に到着した同容疑者はマレーシア国籍のライ・ダー・シン容疑者(31)=覚醒剤取締法違反(営利目的共同輸入)の疑いで逮捕=と一緒に税関の検査を受けた。不審だったためスーツケースを調べたところ、トゥーラー容疑者の荷物からドライフルーツの袋7袋に分けて隠していた個包装のカートリッジ(縦4・5センチ、横2センチ)を見つけた。1本当たりエトミデートが0・5グラム入っていた。 また、ライ容疑者の荷物からは覚醒剤1キロ(末端価格5838万円)が見つかった。【中村宰和】