■ロイヤルファミリーの逮捕は379年ぶり アンドルー元王子(66)が2月19日午前8時に、実兄のチャールズ国王(77)の私有地サンドリンガム内にあるウッド・ファームで、公職における不正疑惑のため逮捕された。約11時間後に釈放されたとき、カメラに写らないよう車内で身をかがめていたようだが、結局撮影されてしまい、疲れ切った表情が世界中に配信された。 すべての称号が剥奪されているとはいえ、ロイヤルファミリーの逮捕は、17世紀半ばのイングランド内戦で王党派を率いて、議会派に敗れたチャールズ1世以来のことで、実に379年ぶりの出来事だった。チャールズ1世はその後処刑され、王政廃止のきっかけになった。 アンドルー元王子はエリザベス女王のお気に入りとしてもよく知られた存在だったが、いったいどこで道を踏み外したのだろうか。 アンドルー元王子は、1982年のフォークランド紛争時にヘリコプター操縦士として活躍し、国の英雄となった。彼が帰港したとき、エリザベス女王と父であるフィリップ殿下がわざわざ港まで出迎え、名を挙げた次男を誇らしげに迎えたものだった。 ■特別代表として派遣された世界各国で その後、彼は国際貿易投資担当特別代表に任命された。当時、「特別代表」という重要な役割にアンドルー元王子が適しているか、チャールズ国王(当時・皇太子)は懸念を抱いたとされる。しかし、当時の貿易大臣であったマンデルソン卿が「王子は適任」と主張して介入、元王子は職を獲得したという経緯がある。 けれどアンドルー元王子は、特別代表として派遣された世界各国で得た機密情報を性犯罪や人身売買罪に問われた故・エプスタイン元被告に流したとされる。アンドルー元王子は一貫して否定しているが、元被告に公職で得た情報を渡す代わりに女性を与えられていたという。 理解しがたい状況であるにも関わらず、アンドルー元王子の妻だったセーラ元妃(66)も、アンドルー元王子をたしなめるどころか、彼女自身もエプスタイン被告に接近。エプスタインが釈放されて数日後に、お祝いとして当時12歳と10歳の2人の娘を連れてフロリダまで飛び、エプスタイン被告に会わせたという。公開文書で明らかになったメールによると、セーラ元妃は彼を「お兄様」と呼び、「結婚して」と懇願までしているのだ。 ちなみに、アンドルー元王子を国際貿易投資担当特別代表に押し込んだマンデルソン卿もエプスタイン元被告と関係があったことが発覚。要職についていたが解任され、その後逮捕されてしまった。 そもそも、スキャンダルを引き起こしたエプスタイン元被告とはどのような人物だったのか。