平成25年12月に「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=が射殺された事件で、殺人罪などに問われた特定危険指定暴力団工藤会系組幹部、田中幸雄被告(59)の第10回公判が23日、京都地裁(西川篤志裁判長)で開かれ、遺族が意見陳述で悲痛な胸の内を語った。被告人質問も予定されていたが、被告は供述を拒否した。 遺族は被害者参加制度に基づき意見を陳述。娘とみられる遺族は法廷内の遮蔽板の中から「父に孫たちの成長を見せたかった」とし、息子とみられる遺族も「犯人がたとえどんな処罰を受けても足らない」と涙ながらに訴えた。 この日は被告人質問が予定されていたが、弁護側から回答する意思を確認された被告は「ありません」と発言した。地裁側は「一切内容を問わず供述を拒むということですか」と問うと、被告が認めたため実施しないことを決定。検察側は異議を申し立て却下された。 証人尋問では、被告が書いたメモを捜査した警察関係者が出廷。現場の遺留品から検出されたDNA型が別事件で逮捕された暴力団組員と一致したことを振り返る報道が平成29年12月にあった直後、被告がノートに「関与を疑われても確定したわけではない」「生涯牢獄の中で老い果てていく」などと書き残していたことを証言した。 昨年11月の初公判で被告は起訴内容を否認し弁護側が無罪を主張した。