大学生5人に1人、“特殊詐欺被害に遭う恐れ”…神奈川県警の実験で危機感

中央大学の学生に特殊詐欺を装った電話をかけ、個人情報を盗み出そうとする実験が昨年末に行われた。犯人の「ニセ警官」に扮(ふん)したのは県警の現役警察官。迫真の演技もあってか、電話に応じた学生の5人に1人は被害に遭いかねないとの結果がまとまった。県警の担当者は「非常に高い割合だ」と危機感をあらわにし、学生の反応を分析して対策に生かす構えだ。 実験の対象になったのは、中大文学部で心理学を専攻する1~4年の148人。事前に県警犯罪抑止対策室の担当者が特殊詐欺の現状を説明し、時期や詳細は伏せて参加の同意を得たという。身構えられてしまうのを防ぐため、電話をかけることは伝えなかった。 同意書を交わしてから2カ月近くが経過した昨年12月中旬、県警は参加者全員の携帯に1~2回ずつ電話をかけた。相手に電話番号が分かる形で発信したという。 見知らぬ番号からの着信に応じた25人に対し、ニセ警官は唐突に「特殊詐欺事件の容疑者があなたを共犯だと話している」と告知。困惑する相手に専門用語を交えながら「関係ないと証明できるのか」とたたみかけ、逮捕状を見せると言って交流サイト(SNS)のIDを教えるよう迫った。実験はここで終了したが、5人がIDを提供する意向を示したという。 実際の特殊詐欺では、犯人側がSNSでさらに揺さぶりをかけ、あの手この手で金品をだまし取っていく。県警の担当者は「学生でも電話に出たら被害に遭ってしまうということ」と声を落とした。

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