旧統一教会、解散命令受け「新団体設立」報道 教団は否定も「動きはある」「献金も継続」鈴木エイト氏が警鐘を鳴らす“正体”とは

2026年3月4日に東京高裁より宗教法人法に基づく解散を命じられた、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)。 教団の財産は清算人の管理下に入り、施設も原則として使えなくなった同団体だが、高裁の決定から1カ月経った4月7日、共同通信が『旧統一教会、新団体を8日設立へ』との記事を報じたことで、SNSでは大きな批判が集まっている。 「共同通信は関係者への取材を通して、旧統一教会の元幹部らが8日にも新たな団体『FFWPU』を設立する方針を固めたことがわかったと報じました。新団体のトップは旧統一教会の会長だった堀正一氏が務めるとしています。また、FFWPUは旧統一教会の英語表記の頭文字をつなげた略称であること、新団体は同じ教義で宗教活動を続け、献金も受け付ける、という関係者の見立てを報じていました。 しかし、これに対して教団側は『家庭連合元広報渉外局』のXアカウントで『これは事実ではありません』と報道を否定しています」(社会部記者) とはいえ、X上では 《名前変えるだけだろう?解体しろよ!》 《日本での宗教の自由は認めるけど、日本政府を乗っ取ろうとするカルト詐欺集団が作った新興宗教はいりません》 など、多くの批判の声が寄せられている。はたして、旧統一教会の“新団体”設立は事実なのか。旧統一教会について長年取材を続けてきたジャーナリストの鈴木エイト氏に話を聞いた。 「共同通信の報道を『家庭連合元広報渉外局』は否定していますが、これは情報が漏れたことで慌てて火消しに走っているだけでしょう。実際、新団体設立の動きはあります。新宿5丁目に教団関連団体が複数入っている成約ビルという建物があるのですが、ここを新たな拠点にしようとしていることは間違いなさそうです。そのビルに入る『孝情教育文化財団』という一般財団法人にぶら下がる形で、新団体FFWPUを置こうとしていたようです。ただ、こっそり進めようとしていたものが報道として出てしまったことで、名称をさらに再変更しようとしているのだと思います」 新団体設立へ動いていたのは事実ということなのか。報道によれば、新団体のトップは旧統一教会の会長だった堀正一氏だという。これでは実質、何も変わらない上に、韓国への献金は継続されるのではないだろうか。 「献金はもちろん続くでしょう。そうしないと、韓国や世界中の教団系の組織が維持できませんから。教会のトップ、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁は2025年9月に逮捕されましたが、今は孫2人を後継者として立てて、2世、3世を中心にしていくという体制になっており、その孫2人がしょっちゅう来日しては締め付けをやっています。 今後は、日本でも霊感商法とか偽装勧誘はほぼ知らない世代、“自分たちは安倍晋三銃撃事件で世間から叩かれた一方的な被害者”だと思い込まされている2世たちを前面に立てていくのでしょうし、対外的にも被害者アピールを続けていくのではないかと思います。純粋に信じ切ってしまっている2世の方や、ある程度核となる人たちが1~2万人くらいは、日本にもいるようです」 そんな中で、さらなる懸念材料もあるという。 「5月から1年間、旧統一教会の財産について、精算人が債権者の申し出期間を設定するのですが、そのときに『自分は脱会者です』と言ってお金を引っ張って、弁済を受けて、それをまた新団体に献金するんじゃないかという懸念がありますね。要は現役信者なのに偽装脱会をして資金をそのまま横流しするというわけです。 今回の新団体設立も、表向きの理由は『信者が献金をしたいと言っても、それが管理できないから団体をつくるんだ』という建て付けなんですが、これまで被害者から集めた莫大なお金は今も精算人が管理していて、教団の人間も手をつけられない状況です。今の運営を続けるには現役信者から集めるしかないわけですが、私が入手した内部資料によると、現役の信者からの献金集めはもうかなり頭打ちな様子です。そこで新規に伝道活動をおこなって献金を集めるといったことも書かれています」 本誌が、旧統一教会の広報担当者に確認したところ、「家庭連合元広報渉外局」のXアカウントは「当方らが管理するアカウントです」としたうえで、 「当該アカウントで公開した声明にあるとおり、私たちは、全国的に10万人以上の信徒を抱える宗教団体として、宗教法人が解散命令を受けた後も信徒が信仰生活を継続することができるよう検討を重ねておりますが、まだ決まっていることはありません。また、今後は問題が指摘されてきたような活動を行うことはありません」 と回答。さらに、現役信者による“偽装脱会”にの可能性ついては「悪意に基づく憶測であり、そのような事実は一切ありません」と否定した。 SNS上では「なんのための解散命令なのか」「解散命令がザルすぎる」などの批判も飛び交っており、宗教法人としての復活などを危惧する人もいるようだが、鈴木氏はキッパリ「それはあり得ない」と否定する。 「宗教法人格の復活はあり得ませんし、公益財団法人になるのもかなりハードルが高い。宗教法人を剥奪された実質的な後継団体が、公益財団法人として認可されるということがまず考えられませんからね。 高裁が決定した宗教法人格の取り消しについても教団は最高裁に特別抗告していますが、これが覆ることもまずないでしょう。なので、基本的には一般財団法人として公益事業をやって非課税を狙っていくというのが現実的な筋かなと思います。現行の日本の法律では、それを止める手立てはないということですね」 今後の動きを注意深く見守るしかなさそうだ。

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