フィリピン上院で銃声騒ぎ 施設内にはICC逮捕状の議員

フィリピンメディアによると13日夜、首都マニラの上院施設内で銃声のような音が聞こえた。上院内には、薬物犯罪対策「麻薬戦争」を巡り国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状を出されていた元国家警察長官のデラロサ上院議員が11日からとどまっており、比当局が施設内に突入を図ったとみられる。 デラロサ氏は、ドゥテルテ前大統領の側近で、前政権下の2016年から18年まで国家警察長官を務め、「麻薬戦争」を主導した人物として知られる。ICCは11日、在任中に少なくとも32人の殺害に関与したとして、人道に対する罪の疑いで昨年11月に非公開で逮捕状を発行していたと公表した。 地元メディアによると、デラロサ氏は逮捕状が公表された11日、上院の会合に出席しており、比当局からの拘束を恐れてその後も上院内にとどまった。「立てこもり」は13日で3日目を迎えた。 フィリピンは19年にICCを脱退していることから、親ドゥテルテ派議員らは逮捕への協力義務はないとして、上院内でデラロサ氏を「保護する」と表明していた。 デラロサ氏は13日、フェイスブックのライブ配信で、「今日の会議終了後、当局の捜査員が私を逮捕するという情報を得た」と述べた上で、支持者らに「皆さん、私を助けに来てください」と呼びかけた。その直後、実際に比当局が上院内に突入。報道陣が見守る中、銃声が聞こえ、現場には緊張が走った。ロイター通信の取材に応じた上院関係者によると、負傷者は出ていないという。 ドゥテルテ氏は昨年3月、人道に対する罪の疑いでICCに逮捕され、オランダ・ハーグで拘束されている。今年4月に起訴され、今後公判が開かれる見通しだ。【バンコク国本愛】

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