沖縄・辺野古沖の船転覆死亡事故の報道量が京都府南丹市の男児殺害事件より少ないことについて、NHKの山名啓雄副会長は13日の参院決算委員会で「南丹の事件は父親逮捕まで3週間余りにわたった」と理由を説明した。だが、辺野古の事故はまだ捜査が続いている。 参政党の梅村みずほ氏への答弁。梅村氏は「辺野古の事故と南丹の事件では報道の量があまりに違うんじゃないかと、さまざまな意見が聞かれる。NHKでは報道時間に開きはあったか」と尋ねた。 山名氏は「南丹市の事件は、男児が行方不明になってから父親が(死体遺棄容疑で)逮捕されるまで3週間余りにわたったということもあり、辺野古の事故と比べると全国ニュースの報道は多くなった。それぞれの事案において、内容、背景、関係者の事情などを十分に検討した上で、どのように伝えるかということを報道機関として自主的に判断している」と述べた。 梅村氏はこのほか、ドラマ「やさしい猫」は不法滞在を正当化している▽エプスタイン文書に関する報道が抑制的だ▽辺野古事故の平和丸の船長はなぜ匿名なのか▽「報道しない自由」をどう考えるか―と矢継ぎ早に質問した。山名氏は報道は適切だとの見解を示した。 梅村氏はまた、林芳正総務相に対する質問でも、米軍基地反対運動を支援する基金に日本民間放送労働組合連合会(民放労連)が賛同している▽沖縄県が琉球新報社に無利子で8億5000万円融資している▽琉球新報社などが企画・運営する講座でヘリ基地反対協議会の共同代表が辺野古事故について「間違いが流布している」と発言した▽沖縄タイムスが死者の意思を断定する読者投稿を掲載した―と指摘し、辺野古の事故後に高まる「オールドメディア」批判を取り上げた。 林氏は、オールドメディアに対する国民の不信感について「私はなるべくクラシックメディアと呼ぶように努力している」とした上で、「(所管の)放送事業者は社会的役割を自覚して、自主自律の枠組みの下で国民の期待に応えていただきたい」と述べた。(渡辺浩)