阿部前監督、巨人では異例のシーズン途中辞任

プロ野球巨人は26日、長女(18)への暴行容疑で25日に現行犯逮捕され、26日未明に釈放された阿部慎之助監督(47)が辞任したと発表した。山口寿一球団オーナーと面会して辞任を申し入れ、受理された。 逮捕された翌日に辞任した阿部前監督は「伝統ある巨人軍監督の名も汚してしまって、とても深く謝罪したい気持ちでいっぱい」と頭を下げた。 過去に巨人監督の途中交代は終戦直後の1946年(藤本英雄→中島治康)と47年(中島→三原脩)のみ。50年の2リーグ分立後、現在の12球団の中でシーズン途中に辞任や解任、長期休養がないのは巨人だけだった。 歴代監督には原辰徳の3期17年を筆頭に、長嶋茂雄の2期15年、川上哲治の14年、水原茂の11年と、他の球団であまり例がない長期政権が並ぶ。 〝球界の盟主〟を自認し、〝常勝〟を掲げる球団は、前監督の退任から監督不在の空白期間を長くても数日にとどめ、前監督と新監督が同席して〝禅譲〟をアピールすることもしばしば。ゴタゴタ、ドタバタを感じさせないスピード感は、他球団を圧倒していた。 第1次政権での長嶋監督は〝事実上の解任〟と世間を揺るがした80年オフの辞任会見で、「男のけじめ」という言葉を残して潔く幕を引いた。長嶋さんはその後、大洋(現DeNA)など数球団から熱心に監督就任要請を受けたが、いずれも辞退。93年に巨人に復帰し、のちにサンケイスポーツの取材に「もう一度プロ野球の監督をやるなら、巨人以外にはないと思っていました」と語っている。 伝統を知る阿部前監督だからこそ、冒頭の謝罪の言葉が出たのだろう。理由はともあれ、巨人にとって極めて異例の辞任劇となった。(松尾雅博)

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