ミニバンの輸出と偽って申告し、盗難車を船で密輸しようとしたとして、神奈川、千葉両県警と横浜税関はナイジェリア国籍の男4人を関税法違反の疑いで逮捕し、28日発表した。容疑者らの認否は明らかにしていない。両県警は、車が神奈川県内で盗まれた後で保管するための千葉県内の「ヤード」に隠され、横浜港に持ち込まれていたと見て、自動車盗グループの全容解明を進めている。 逮捕されたのは、千葉県船橋市の自動車販売業の男(55)ら4人。神奈川県警国際捜査課によると、4人の逮捕容疑は2025年7月4日、横浜税関にミニバン2台を輸出するという内容のうその申告をし、実際には盗難車のトヨタ製四輪駆動車「ランドクルーザープラド」(300万円相当)など国産高級車2台をナイジェリア向けの船便で輸出しようとしたというもの。 ■税関&警察タッグで摘発急増 申告とコンテナの中身が違うことが横浜税関のX線検査で判明。県警が捜査したところ、25年6月に神奈川県厚木市内で盗まれた車の可能性が浮上していた。県警は、車の電子制御ユニットに不正な信号を送りエンジン始動などをさせる「CANインベーダー」を使って盗まれた可能性があると見ている。 コンテナから見つかったもう1台はトヨタ製のアルファードで、盗難車ではなかったが、車体番号を調べると、過去に海外に輸出されたことになっている車だったという。警察は、車体番号が別の不正輸出に利用されていた可能性もあるとみて調べている。 高級車盗難をめぐり、中古車輸出の拠点となっている横浜港では、横浜税関と首都圏の各警察が連携に力を入れている。21~23年の盗難車の摘発は0~2台だったが、24年は27台、25年は13台と、摘発件数が全国の港で最多となっている。(永渕真緒、奥田薫子)