違法に改造されたニセの「覆面パトカー」で、「緊急走行」と称して信号無視などを繰り返したとして、警視庁は4日、運転していた無職の男(23)を道路交通法違反(信号無視など)の疑いで書類送検した。容疑を認めているという。捜査関係者への取材でわかった。 書類送検の容疑は2025年12月21日未明の約12分間、東京都新宿区から練馬区の道路で約10キロにわたり、速度超過や信号無視、反対車線へのはみ出しなどの交通違反を計15件繰り返したというもの。時速約70~80キロ出ていた時もあったという。 また警視庁は、依頼を受けてこの乗用車を改造したとして道路運送車両法違反(不正改造)の疑いで逮捕した会社員の男(22)について、さらに別の乗用車1台を覆面パトカー風に改造したとする同法違反容疑で送検した。容疑を認め、「自分が不正改造した車両の完成度はかなり高かった。この車両では10回くらい一般道で緊急走行をしたが、一般の人からニセモノだという指摘を受けたことは一度もない」などと話しているという。 ■捜査関係者「違法改造の覆面パトカー、存在に危機感」 約12分間にわたる「緊急走行」について、目撃した通行人から110番通報などはなかった。捜査関係者は「覆面パトカーの精度が高く、マイク広報などについても疑う余地がなかったということ。違法に改造された覆面パトカーが社会に存在する可能性が浮上し、危機感を覚えている」と話す。 その上で、「パトカーや警察官を装う行為は、社会に不安を与えるばかりなく、警察活動を妨害する極めて悪質な行為。重大事故にもつながりかねず、許されない」とし、厳しく取り締まるとしている。 警視庁は5月、違法に改造された車をアルコールの影響により正常な運転が困難な状態で運転し、事故を起こして同乗者にけがをさせたとして、無職の男を道交法違反(整備不良)と自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで逮捕した。その後釈放し、任意捜査に切り替えて調べていた。(太田原奈都乃)