広島カープの羽月隆太郎元選手(26)が、「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物エトミデートを譲り受け逮捕、有罪判決を受けた問題が波紋を広げている。 羽月元選手は、5月15日に開かれた初公判の被告人質問で「周囲にも吸っているカープの選手がいる」と供述していたほか、28日には改めてSNSのライブ配信で「自分を含めたカープ選手6人が同じ人物から購入していた」と発言した。 また、6月1日、羽月元選手にゾンビたばこを譲り渡したとして、広島県警は、千代田区の自営業、滝口涼介容疑者(38)を医薬品医療機器法違反(指定薬物の授与)の疑いで再逮捕した。滝口容疑者は5月の時点で、ゾンビたばこを所持していたとして同県警に逮捕されていた。 羽月元選手は滝口容疑者について「複数の野球関係者と関わりのあった人物だ」と配信で述べた。滝口容疑者とは一体どんな人物なのか。 滝口容疑者が代表取締役を務める会社の登記には、神奈川県内の住所の記載がある。本誌が訪ねると、当惑気味に出てきた女性は、こう名乗ったのだ。 「私は、滝口の母親です」 実家を会社の所在地に設定していた滝口容疑者。彼の母親は、息子の素性について語った。 「今でも年に1度ぐらいはこの家に帰ってきていましたが、あの子はタバコは嫌いなんです。私の“連れ”がヘビースモーカーなので、その匂いがいやみたいで、帰ってきてもすぐに2階に上がるぐらいですから。 何の仕事をしているかあまり知らなくて、今回のことは非常にショックです。警察から連絡が来ているかどうかは言えません」 じつは、滝口容疑者はかつて野球選手を目指していたという。神奈川県内の高校の野球部に所属していたがベンチ入りを果たせなかった。その後、シアトルに渡って短大に通いながら米球界で人脈を築いた。2010年には、MLB球団のスカウトに日本のアマ選手の情報を提供する仕事をしていたとことが新聞で報じられている。母親はこう述懐した。 「高校では外野手をやっていましたが、肩を壊して手術しました。以降は、ベンチに入ることができませんでしたね。シアトルには、私が行かせたんです」 言葉の一つ一つに「野球少年の母」としての矜持が滲んでいた。 滝口容疑者は米独立リーグのトライアウトに合格し、元マイナーリーグの選手とプレーしたと報じられていたことについて問うと、母親は「その通りです」と認めた。 輝かしい経歴を持つ同容疑者だが、いつしか密売人として球界と関わるようになった。現在、広島県警に勾留中の滝口容疑者から、母親に対しある依頼の連絡が来たという。 「弁護士さんを通じて、書籍を送ってくれと言ってきているので、今度送ります。面会はできないようです。本人は申し訳ないことをした、と謝罪の言葉を述べていました」 滝口容疑者は知人に対し「広島だけではなく、プロ野球の選手を40人ほど抱えている」と豪語していたという。 ひたむきに野球に取り組み、母親の自慢の息子であったはずの滝口容疑者。しかし、違法薬物の密売という最悪の裏切りにより母の思いを踏みにじる結果となった。