再審無罪、国への請求退ける 湖東記念病院事件、一審に続き 大阪高裁

滋賀県東近江市(旧湖東町)の湖東記念病院で死亡した男性患者に対する殺人罪で服役後、再審で無罪が確定した元看護助手西山美香さん(46)が、検察の捜査に問題があったなどとして国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。 長谷部幸弥裁判長は一審大津地裁と同様、請求を棄却した。西山さんは上告する方針。 長谷部裁判長は、西山さんの警察官への「自白」について、「検察官には根幹部分で一貫していると見え、虚偽と推察することはできなかった」と判断。西山さん側は相手に迎合的な「供述弱者」への配慮が必要と訴えたが、判決は「検察官は誘導にならないよう注意を払うなど慎重だった」と退けた。 西山さんは2004年、「人工呼吸器のチューブを抜いて殺害した」と自白して逮捕・起訴され、最高裁で懲役12年が確定。自白に疑問が呈され、再審で20年に無罪が確定した。 西山さんは、県と国に計約5400万円の賠償を求め提訴。大津地裁は25年7月、県警が否認調書を作成せず、不当に働き掛けて自白を維持させようとしたなどとして県に約3100万円の賠償を命じる一方、国への請求を棄却。県への賠償命令は確定し、西山さんは敗訴部分について控訴していた。 判決後、西山さんは「少しは違法性を認めてくれるかなと期待していた。負けてしまって悔しい気持ちでいっぱい」と話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする