県内初「ニセ社長詐欺」 アイドル詐欺にも共通する“だます仕組み”とは

県内で初めて確認された「ニセ社長詐欺」と、「アイドルに会える」と持ちかけるSNS詐欺。 一見、異なる事件ですが、相手を信用させて送金へ誘導する手口には共通点がありました。 警察によりますと、先月、大分市内の社会福祉法人に代表を名乗る人物から「LINEグループを作ってほしい」とメールが届きました。 職員がその指示に応じると、「本日中に支払う必要がある」と送金を指示され、1990万円をだまし取られました。 送金後、LINEのプロフィール画像が代表本人と違うことに気付き、被害が発覚しました。 経営者をかたる「ニセ社長詐欺」。県内初の被害でした。 一方、男性アイドルのファンを狙った詐欺事件もありました。 「紹介料を払えば会える」などとうそのメッセージを送り、大分市の女性から現金など85万円相当をだまし取ったものです。 警察は、この事件で大阪府の27歳の女を逮捕しました。 手口は異なる2つの事件。 しかし専門家は、共通点があると指摘します。 ■別府大学 齊藤哲也教授: 「両方とも文字だけの情報であったこと。そのため、対面であれば声のトーンや表情、ジェスチャーなどがあれば見破ることができたかもしれない詐欺。 そういう情報がないことで詐欺の被害を受けたのではないか」 警察は、手口が巧妙化しているとして注意を呼びかけています。 ■県警察本部安全・安心まちづくり推進室 長畑陽子室長: 「矢継ぎ早に話が進んでいき、考える暇を与えずにお金を要求してくるので、冷静になって警察や家族に相談をする、本人に確認をするというのが大切になる」 人の心理につけ込む巧妙な詐欺。 被害を防ぐポイントを見ていきます。 今回発生した2つの事件です。 まずニセ社長詐欺では、社長を名乗る人物から「LINEグループを作ってほしい」とメールが届き、作成後に「本日中に支払う必要がある」と指定口座へ振り込ませました。 一方、「アイドルに会える」と持ちかける詐欺では、ファンの集まるLINEのオープンチャットで接触し、「紹介料を払えば会える」などとうそを言って送金させました。 専門家は、2つの事件には共通する「だます仕組み」があると指摘しています。 1つは、顔が見えないやり取りです。 声や表情が分からないため、うそを見抜きにくく、さらにコロナ以降、オンラインでのやり取りが日常化したことも背景にあるということです。 2つ目は、急がせて焦らせることです。 「今すぐ」「本日中に」と迫ることで、冷静な判断力を奪っています。 なぜ騙されてしまうのか。 司法・犯罪心理学が専門の別府大学・斉藤哲也教授は、「アイドルに会えるかもしれないという『願望』や、仕事でその役割を果たさなければという『義務感』など、人間の根源的な感情につけ込まれてしまう」と分析しています。 被害を防ぐポイントです。 ニセ社長詐欺を防ぐには、社長本人に直接確認することや、送金ルールを決めておくこと。 また、アイドルに会える詐欺では、事前に手口を知っておくことや、一人で判断しないことが重要です。 県警察本部の長畑陽子室長は、「実際に会ったことがない人からお金を要求されたときは、まず詐欺を疑ってほしい」と呼びかけています。 特殊詐欺の手口は年々巧妙化しています。 少しでも怪しいと感じたら、身近な人や警察に相談し、被害を防ぎましょう。

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