韓国で「検察承認なしの緊急逮捕」巡り論争…警察と法曹界が対立

【07月26日 KOREA WAVE】韓国与党「共に民主党」が進める検察の補完捜査権廃止を柱とした刑事訴訟法改正案を巡り、警察による令状なしの緊急逮捕を検察官の承認なしで認めることの是非が論争になっている。警察内部は「潜在的な人権侵害集団として扱われている」と反発する一方、法曹界からは逮捕が乱用される恐れがあるとの懸念が出ている。 与党が発議した改正案には、警察が容疑者を緊急逮捕した場合、検察官の承認を受けず、検察官に通知するだけでよいとする内容が盛り込まれた。検察が逮捕の妥当性を判断する手続きがなくなり、警察は逮捕後、最長48時間にわたり容疑者の身柄を確保できる。 現行法では、警察が容疑者を緊急逮捕すると直ちに検察へ承認を求め、検察官が要件を満たしていないと判断した場合は、直ちに釈放しなければならない。 無所属のハン・ドンフン(韓東勲)議員は19日、改正案が成立すれば、警察がけん制を受けずに市民を令状なしで逮捕できるようになると批判した。 これに対し、警察内部では、緊急逮捕を乱用するとの前提自体が、警察を潜在的な人権侵害集団として扱うものだとの反発が広がっている。 全国警察職場協議会は20日、「国の治安を担わせながら、同時に警察を潜在的な人権侵害集団と規定することは、警察職員の士気と国民の信頼をともに損なう恐れがある」と主張した。 一方、専門家は、改正案が警察による緊急逮捕の乱用を助長する可能性があると指摘している。 嘉泉大学法学科のイ・グヌ教授は、検察官が通知を受けるだけになれば、要件を満たさない逮捕を受けた人が、いつ、どのように救済されるのか不明確だと指摘した。緊急逮捕は令状主義に反する恐れがあるため、検察官の承認を安全装置として設けていたが、改正案はその安全装置を外すものだと述べた。 韓国外国語大学法科大学院のイ・チャンヒョン教授も、憲法上、令状は検察官が請求することになっているとして、警察が通知だけで緊急逮捕できるようにすることは令状主義に正面から反すると批判した。検察によるけん制がなければ、緊急逮捕が乱用される可能性が高いとの見方を示した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News

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