トランプ政権が圧力かける国際刑事裁判所 日本人所長「存続の危機」

オランダ・ハーグにある国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長が27日、大阪市内で講演した。米国のトランプ政権がICC解体を呼びかけるなど圧力を強める中、「(ICCが)存続の危機に瀕(ひん)している」と語り、参加者に支持を呼びかけた。 ICCは、戦争犯罪や人道に対する罪などを国際法に基づいて裁く国際機関。2002年に設立され、24年にはイスラエルのネタニヤフ首相に対し、ガザでの戦争犯罪や人道に対する罪の疑いで逮捕状を出している。 ネタニヤフ氏の後ろ盾になってきたトランプ大統領はこうした動きに反発し、25年にICC関係者への制裁を可能にする大統領令に署名。今月には、ルビオ国務長官が米紙への寄稿で「あらゆる手段を使ってICCを解体する」と主張した。 ICCには、日本を含む125の国と地域が加盟する。米国は非加盟だが、今後、加盟国に脱退を働きかけるなどの動きを強める可能性がある。 赤根氏は講演で、これらの動きに「悪影響を受けている」と語った一方、加盟国の中には、トップがICCを訪れて支援を表明したり、これまで滞納していた分担金を支払って経済的にICCを支えたりするなどの動きも起きているという。 また赤根氏は、ICCが「法の支配を実現する最後のとりで」だとしたうえで、「負けずに前進するには、ICCへの揺るぎない支持が大切。法の支配の重要性を自分ごととして考え、できる行動をしてほしい」と呼びかけた。 検察官出身の赤根氏は、最高検の検事などを経て18年にICCの判事に就任。24年3月から日本人初の所長を務めている。(仙道洸)

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