公益財団法人さいたま市スポーツ協会の通帳とキャッシュカードが同協会職員に盗まれたとされる事件で、逮捕された職員が過去に勤めていた市役所で金銭を巡る不祥事で懲戒処分を受けていたことが判明した。複数の関係者が取材に明らかにした。職員はこうした経緯を伏せた上で同協会に採用されたとみられる。 職員は、三浦宏樹(こうたつ)容疑者(36)=住所不定。同市桜区道場の同協会事務所で、協会が所有する通帳2通とキャッシュカード2枚を盗んだとして、13日に窃盗容疑で浦和西署に逮捕されていた。 関係者らによると、職員は以前、宮城県の名取市生活経済部に勤務していたが、同市の関係団体の口座から計約20万円を不正に引き出して私的に流用したとして、2024年10月31日に停職6カ月の懲戒処分を受けた。流用した金の一部は競馬などに使われ、同日付で依願退職したという。 職員は24年10月1日からスポーツ協会に勤務しており、前職の身分と重複していた可能性もある。毎日新聞の取材に同協会は「(懲戒処分の件は)知らなかった」と話した。 三浦容疑者は同協会の5月の決算監査中、通帳などを持ち出し、行方不明になっていた。協会は6月、資金を管理する口座の使途不明金を調べた結果、約3500万円に上ったと発表。同署は業務上横領容疑を視野に使途不明金との関連も慎重に調べている。【板鼻歳也】