宮城県岩沼市の海岸で13日、仙台市の保育士、行仕由佳さん(35)が刺殺されて見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された男が12日夜、遺体発見現場の周辺で車に1人で乗っている姿が防犯カメラに映っていたことが、捜査関係者への取材で分かった。県警捜査本部は27日、男を仙台地検に送検した。 男は、岩沼市土ケ崎4丁目、職業不詳佐藤蓮真(れんま)容疑者(21)。12日午後7時40分~8時45分ごろ、岩沼市下野郷の砂浜で、行仕さんの遺体を遺棄した疑いがある。 捜査関係者によると、12日午後7時ごろ、行仕さんと佐藤容疑者は複数回通話。7時40分ごろ、岩沼市内で行仕さん1人の姿が、8時45分ごろ、遺体発見現場近くで佐藤容疑者1人が車に乗っている姿が、それぞれ防犯カメラに映っていた。県警捜査本部は、この間に行仕さんは殺害され、遺棄されたとみている。 ■容疑者、連絡取れず大会欠場 関係者によると、佐藤容疑者は県内のキックボクシングジムに通っていた。15日にジムで練習していたが、変わった様子はなかったという。20日にはジム主催の大会に出場する予定だったが、連絡が取れず、欠場した。 知人男性は「後輩に優しくアドバイスして面倒見がよかった」。別の関係者は「あいさつをしっかりしていて印象は悪くなかった。本当にびっくりしている」と話した。(手代木慶、岸めぐみ、三村悠)