業者間談合と結びつけられ…3度逮捕された副市長「言い分まったく聞いてくれない」

宮崎県日南市の元副市長らが逮捕された事件を巡っては、捜査機関が否認や黙秘する容疑者を長期間勾留することで、自白を強要する「人質司法」の問題が浮かび上がる。事件は本当に官製談合だったのか。 被告人の控訴を棄却する-。昨年11月、福岡高裁宮崎支部の判決に、無罪主張を続けてきた田中利郎被告(68)は深いため息をついた。 「市のためにやってきたことなのに…。こちらの言い分をまったく聞き入れてもらえなかった」 被告は宮崎県日南市の副市長だった2021年、市発注工事で「入札の秘密」に当たる情報を当時の地元建設業協会会長に漏らした上、会長の依頼で特定の業者を指名競争入札から外したとして3度逮捕され、官製談合防止法違反などの罪で起訴された。一審宮崎地裁で懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を受け、二審もこの判決を支持。現在、最高裁に上告している。

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