大阪市西成区の小学校近くで下校中の小学生7人がひかれて重軽傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された無職の矢沢勇希容疑者(28)=東京都東村山市=の車が、児童らの列とは反対側に一度膨らんだ後、児童らに向かって走行していた疑いあることが、捜査関係者への取材でわかった。大阪府警が事件当時の詳しい状況を調べている。 府警は3日午前、矢沢容疑者を送検した。 捜査関係者によると、元府警の警察官で学校支援員の男性が学校東側の正門前で見守り活動をしており、事件の様子を目撃していた。矢沢容疑者の車は一方通行の市道を北側から、車の進行方向の右側にいた男性に向かって走行してきたが、直前で男性とは反対側に一度膨らみ、その後、男性と同じ右側にいた児童の列に突っ込んだと説明したという。 矢沢容疑者は「全てが嫌になり人を殺そうと車で突っ込んだ。数人の小学校の児童をひき殺そうとした」と供述しており、府警は現場の状況などから、ブレーキをかけずに児童らをひいたとみて調べている。 矢沢容疑者は診療放射線技師として勤務していた病院を4月下旬に退職。児童らをひいたレンタカーは事件2日前に新大阪駅近くの店で借りていた。(宮坂知樹、岡田真実)