千葉市若葉区の路上で無職高橋八生さん（84）＝同区桜木北＝が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された中学3年の男子生徒（15）が「複雑な家庭環境から逃げたかった。少年院に行きたかった」との趣旨の供述をしていることが13日、捜査関係者への取材で分かった。 男子生徒が事件前、保護者から素行について相談を受けた千葉県警と、複数回面談していたことも判明。県警は生徒が事件を起こした経緯について詳しく調べている。 司法解剖の結果、高橋さんの死因は刃物で背部を刺されたことによる外傷性ショックだった。 県警などによると、今年に入って保護者から男子生徒が短期間の家出をすることがあるなどと相談があった。これを受け、少年補導専門員が定期的に面談する「継続補導」を行っていた。男子生徒が逮捕された12日にも面談が予定されていたという。 県警は「事件の予兆となるような言動は把握していない」としている。 男子生徒は11日午後5時すぎ、若葉区若松町の路上で、刃物のような物で高橋さんの背中を突き刺し、殺害したとして逮捕された。「間違いないです」と容疑を認めている。 現場から凶器とみられる刃物は見つからなかった。県警は男子生徒宅を家宅捜索し、刃物などを押収した。 男子生徒は調べに対し、「誰でもいいから殺してやろうと思った」という趣旨の話もしており、県警は無差別に襲撃したとみている。