東京・渋谷区で住人が死亡した火災現場から現金およそ300万円を盗んだなどとして、警視庁捜査1課で火災の事件を専門に捜査する警部の男が逮捕されました。 窃盗の疑いで逮捕されたのは、警視庁捜査1課・火災犯捜査第1係長の警部・政野亮二容疑者(51)です。 政野容疑者は今年1月下旬、東京・江東区の一軒家で起きた死亡火災の現場で現金1000円を盗んだほか、2022年10月に渋谷区のアパートの一室が焼け住人が死亡した火災現場から現金およそ300万円を盗んだ疑いももたれています。 警視庁によりますと、今年1月に匿名の人物からの通報があり、本人への任意の事情聴取を行ったところ、犯行について一部を認めたため、きょう逮捕に至ったということです。 政野容疑者は、警視庁の取り調べに対し「間違いありません。お金がいくらあっても将来のことを考えると不安になった」などと容疑を認めているということです。 また、これまでの供述などから、ほかにもおよそ10件、盗んだ総額はあわせて900万円以上にのぼるとみて余罪を調べています。 政野容疑者は去年4月、卓越した技能を後進に継承するために指定される警視庁の「技能指導官」に選ばれていました。