川崎市の住宅で20歳の女性の遺体が見つかった事件では、死体遺棄の疑いで逮捕された容疑者(27)が、元交際相手である女性にストーカー行為を繰り返していたとされている。 警察が必ずしも頼りになるとは限らない――これはこの種の事件で何度も示された厳然たる事実である。 ストーカーによる犯罪、迷惑行為に被害者側はどう向き合えばいいのか。 長年、ストーカー対策の問題に取り組んできたカウンセラーの小早川明子氏(NPOヒューマニティ)は、これまでに1500件を超えるストーカー案件と関わってきた。その中で、ストーカー問題の真の解決のためには加害者との対話も必要だと実感し、500人を超えるストーカーたちと会ってその心理を分析してきたという。 加害行為を止めさせるため、加害者の「動機」を理解しようと努めてきた小早川氏は、ストーカーには、典型的な“3つの感情”のステップがあると語る。彼、彼女らが過激な行動に至るまでの心理とは? 小早川氏の著書『「ストーカー」は何を考えているか』をもとに、見てみよう(以下、同書をもとに再構成しました。数字は同書刊行時点のものです) ***