大分市議会議員で自民党会派所属の山本卓矢容疑者(45)が、大分市の指名競争入札で、予定価格を業者に漏えいして落札させた疑いで23日県警に逮捕されました。山本容疑者は今年2月の市議選で再選を果たしたばかりです。業者との間で何があったのでしょうか? 4月28日に開催された大分市議会活性化推進会議。逮捕された山本卓矢容疑者も出席していました。山本容疑者は、若者の意見を積極的に議会に反映すべきと発言していました。 (山本容疑者)「昨年若者の活躍条例ができているので、そういった意味ではいろんな幅広い若者の方と意見交換するのがいい」 この会議での場が山本容疑者が市議会で公式に姿を見せた最後となります。自民党会派に所属する山本容疑者は、元県議会議員で去年の衆院選大分1区に出馬した衛藤博昭氏の秘書を経て、おととし4月の市議選補欠選挙で初当選。今年2月の選挙で再選を果たし、現在2期目を務めています。衛藤氏の落選直後には涙ながらに握手する姿がみられました。 自民党大分市連 秦野恭義会長: 「びっくりしました。大変遺憾なことですし、市議会議員になって2年ちょっとの人間がそんなことができるかな。早急に集めて襟を正して一生懸命やるようにという話し合いはしたい」 捜査関係者によりますと、今回の事件が発覚したきっかけは、大分市の官製談合事件を巡る警察の捜査でした。警察は捜査の過程で複数の市の職員にヒアリングを実施。その中で、ある職員が、山本容疑者に事前に予定価格を漏らしたことがあるといった内容の説明をしていたということです。 一方、関係者によりますと、山本容疑者は自身の選挙前に大分市稙田地区の造園会社「ヒロセ」を営む廣瀬容疑者を頼り、票の掘り起こしを進めていたということです。 ヒロセの施工実績には大分市発注の業務が並びますが、近年は苦境に陥っていた可能性があります。民間の信用調査会社・東京商工リサーチによりますと、2024年5月期の売上高は1億4200万円。347万円の黒字です。ところが、その前年は1000万円の赤字で業績としては伸び悩んでいたとされています。