イスラエルの米大使館分館で放火未遂、国外退去の男をアメリカで逮捕

米司法省は25日、イスラエル・テルアヴィヴにあるアメリカ大使館の分館に放火しようとした疑いで、アメリカとドイツの二重国籍を持つ男を逮捕したと発表した。 司法省によると、ジョセフ・ニューマイヤー容疑者(28)は大使館分館付近で爆発物を所持していたとして拘束され、イスラエル当局から国外退去処分を受けた。その後、米ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港で身柄を拘束された。 ニューマイヤー容疑者は25日に裁判所に出廷し、現在も勾留中。 パメラ・ボンディ米司法長官は声明で、「この被告は、イスラエルにある我が国の大使館を標的とした壊滅的な攻撃を計画し、アメリカ国民と(ドナルド・)トランプ大統領の命を脅かした罪に問われている」と述べた。 米連邦当局によると、ニューマイヤー容疑者は4月にイスラエルに入国した後、5月19日にテルアヴィヴのアメリカ大使館分館に向かったという。容疑者は暗い色のバックパックを所持していた。 容疑者は施設の警備員につばを吐きかけ、その場を通り過ぎた。警備員が身柄を拘束しようとしたところ、容疑者は逃走し、現場にバックパックを置き去りにしたという。 バックパックの中には、火炎びん3本が入っていた。火炎びんとは、可燃性の液体を用いた即席の爆発物で、点火して投げることで火災を引き起こす。 米司法省によると、警察がその後、ニューマイヤー容疑者を滞在先のホテルで発見し逮捕した。 当局によると、ニューマイヤー容疑者はソーシャルメディアに「テルアヴィヴの大使館を焼き払う」と投稿していたほか、「アメリカに死を、アメリカ人に死を」と呼びかけていた。 また、容疑者に関係するとみられている別のアカウントでは、トランプ大統領の暗殺をほのめかす内容の投稿をしていたという。 ニューマイヤー容疑者はイスラエルからアメリカに送還された後、25日にニューヨークで逮捕された。有罪となった場合、最長20年の禁錮刑が科される可能性がある。 アメリカでは先週、首都ワシントンのユダヤ博物館前で銃撃事件が発生し、イスラエル大使館の職員2人が殺される事件があったばかり。 この銃撃事件では、カップルだったヤロン・リシンスキー氏とサラ・リン・ミルグリム氏が、ユダヤ博物館前のイベント会場付近で射殺された。 警察は、シカゴ出身のイライアス・ロドリゲス被告(30)を逮捕。同容疑者は発砲後に「パレスチナに自由を」と叫んだとされている。 米国土安全保障省のクリスティ・ノーム長官は、犠牲者を追悼するため、26日にイスラエルで行われる追悼式に出席する予定。 アメリカの大使館はトランプ第一次政権下の2018年、テルアヴィヴからエルサレムへ移転した。 (英語記事 US arrests man for allegedly trying to firebomb embassy in Israel)

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