広島市中区の川土手で長男を殺害したとして広島地検は26日、母親の同区、無職女（80）を殺人罪で起訴した。裁判員裁判で審理される。 起訴状などによると、女は今月5日午後6時半ごろ、同区白島九軒町の京橋川の土手で、同居の無職男性=当時（55）=の首にロープを巻いて締め付けるなどして窒息させ、殺害した疑い。捜査関係者によると、男性に酒と睡眠導入剤を飲ませて犯行に及んだとみられる。女は現場近くの交番に自首した際、ロープと睡眠導入剤を所持していたという。 捜査関係者によると、男性はアルコール依存症による重度の記憶障害を発症していた。女は広島中央署の調べに「依存症による重度の記憶障害の息子の将来を悲観した」との趣旨の供述をしているという。 女は5日夜、同署に殺人未遂容疑で逮捕され、その後に殺人容疑に切り替えて送検された。